真夏の市民プールに顔だけ出して50メートル先を見てた
全身の筋肉をくまなく使うのはクロールだろう
クロールであそこまでいってやろう いけるのか?
真剣に泳ぐのは何年振りかはっきり思い出せない
いざ泳ぎ始めるとリズムが予想以上に早い
体がついていってなくスムーズじゃない
きっとブーメランの監視員からみたら相当かっこわるいだろうな
きっと息継ぎの顔もハンパないだろうな
でも今はそんなのは関係ない 泳ぎきることが最優先だ
25メートルを越えた 無理だ ブランクのあきすぎだ
その時思ったぜ これは自分との勝負かもしれないって
ここで立つのも平泳ぎに変えるのもオレの自由だって
たかが素人水泳だがされどそれだけにすぎず
泳ぐのか?止めるのか?諦めるのか?
こんなことを真夏の市民プールで悩んでるのもオレだけだろう…
残り15メートルを越えた
まわりの音が聞こえなくなった
まわりにいたはずの人も見えなくなった
ただ見えるのは
残り5メートルの赤い線とゴールの壁が水中で揺れてるだけだ
この世の中にオレだけしかいないんじゃないかと思ったぜ
そんな夏は過ぎゆき
秋へと移りゆく
さぁ スティーブ お前の拳で
目の前の4連勝中のキングを倒せ














